七重八重花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しき、、、

室町時代後期の武将の太田道灌、ある日鷹狩りにでかけて、突然のにわか雨にさらされます。

みつけたみすぼらしい民家の戸を叩き、「突然の雨で難儀しておる。蓑(雨合羽でんな)を貸してはくれぬか」

で、応対したのが年端も行かぬ少女。

黙って山吹の花一枝折って差し出します。

「は!???」

「我、花を求むるにあらず!!」「なんじゃこやつ話にならん!」

と怒ってその場を立ち去りました。


後日そのことを家臣に告げた道灌は愕然とします。

「それは『七重八重花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しき』といふ古歌のこゝろなるべし」と諭されるのです。


自身にとって身分も年齢も見下していた少女の「どうかお察し願いますの」意を汲み取れなかったことをおおいに恥じました。


この日を境にして彼は歌道に精進するようになったといいます。


単に拒絶、否定するのではなく、状況を歌にたとえて、悟らせ、気づかせて、申し出そのものを引き下げさせようとした行いが奥ゆかしく、知性にあふれ、高貴にすら思えますよね。


現代においてはどうでしょう。


「ピンポーン!すいません!雨降って来ちゃって、、、カッパかなんか貸してもらえます?」


「はぁ?」「お前だれ?ふざけてんの!!警察呼ぶぞ!!!!」

が常識的な流れですな。

「ほうほうそれはお困りでしょう。ま、とりあえずあがって濡れた頭でもお拭きになって」


とか、道灌に相対した少女の機知に富んだやりとりは逆に異常とみなされてしまいそうですね。


「状況に対して適切な判断がなされていません!相手がいきなり襲いかかって来たらどうしますか?ブッブー!!!×××やりなおし!」


などと評価されそうです。


「未然に危険を回避することを常に心がけましょう!ことが起きる前にまず相談を!」なのかもしれませんが、なんでもかんでも展開が荒っぽすぎてついていけません。


タクシーの運転手をしていた一般人がある日突然有名女優に対してのストーカー行為で犯罪者として逮捕。その執行役であるところの警察官が国家権力として公的な扱いを尊守しなければならない拳銃で自身の教育係の上司を射殺、パトカーで逃走!


機知に富んだやりとりどころか笑えない飛躍しすぎな冗談の様な事件ばかりです。

ちゃんとしたコミュニケーションはとれてなかったのでしょうか?


とりあえず今日うちのお店に来てくれた子供達は皆「こんにちは」「ごちそうさま」「さようなら」

と言ってくれてます。


「さようならまたね!」がお気に入りの挨拶です。

「さようなら」には「そうゆうことでしたら、、、」という相手の状況を思いやる意が込められていて、この言葉は世界で最も美しい別れの挨拶と賞賛された日本人の宝ものです。


歌道に精進した道灌は山吹の花を差し出した少女にすぐさま「おう!それは拙者の不届きな申し出で其方にせつなき想いをさせてしまった、申し訳ござらん!さようであるならば!」と凛としてその場を立ち去ることができうるでしょうね。


とりあえずは、『挨拶をきちっとしないと、このおじちゃんのおばちゃんマスターは怒っちゃうよ!』ですかね。






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Author:おしげ
東久留米の市場の中の小さな小さな休憩所、そこの管理人です。
とはいえ自己管理とかが大の苦手、適宜テキトー大雑把が信条の私!
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